風評被害対策を弁護士に依頼するメリット

■風評被害とは
風評被害というのは、マイナスの印象を与えるような噂が流れることによって、経済的な損害を被るといった被害を受けることをいいます。風評被害の具体的な例としては、商品の品質や企業の労働環境の良し悪し等について、企業にとってマイナスの情報をインターネット上の掲示板に書き込むといったものが挙げられます。この書き込みがきっかけとなって商品の売り上げに影響が出たり、企業のイメージが下がって求人への応募が減ってしまったりすれば、それは風評被害といえるでしょう。

●風評被害を防ぐために
風評被害が起こってしまうと、企業全体にとって大きな悪影響となります。そこで、このような風評被害を未然に防止するため、対策を講じる必要があります。具体的に、いかなる対策をするべきなのか、いくつかのアプローチがありますので、1つずつ確認していきましょう。
まず最も手近な対策アプローチとしては、自社内で対策を講じ、マイナスイメージを払拭できるだけのプラスな投稿を収集するという方法があります。マイナスの情報に比してプラスの情報量が多ければ、相対的にマイナスの印象を軽減することが可能となり、結果的として風評被害の防止につながるといえるでしょう。

次に考えられるのは、弁護士に依頼してインターネットの掲示板上ないしSNS上での投稿を削除するという方法が考えられます。具体的な手続きとしては、サイトの運営会社に直接投稿の削除を求める方法と、裁判の仮処分手続を利用して、投稿の削除を請求する方法をとることができます。しかし、必ずしもサイトの運営会社が投稿を削除するとは限りませんし、投稿の内容が真実であったり、単なる投稿者の個人的な意見にすぎないような場合には、その投稿の削除を求めることは難しいといえるでしょう。なぜなら、名誉棄損にあたるような不当なものに限って削除が認められるからです。

また、弁護士以外にも、風評被害対策を行っている業者に依頼をして、風評被害対策を行うこともできます。風評被害対策業者に依頼をすれば、SNSや新規のサイトを活用することによって、マイナスの印象を与える投稿を目立たなくすることができます。

●風評被害対策を弁護士に依頼するメリット
ここまで風評被害対策の具体的なアプローチについて確認してきました。これらの方法を比較しながら、風評被害対策を弁護士に依頼するメリットはどのような点にあるのかについて考えていきます。

まず、弁護士に依頼することによって、ネット上の投稿等を削除することができるため、風評被害を生む根本的な原因を取り除くことができます。自社内での対策や風評被害対策業者への依頼をしても、結果としてマイナスな印象を与える投稿そのものを削除できない限りは、風評被害の可能性は残ってしまいます。このような点で、風評被害の火種を取り除くことができるメリットがあるといえます。また、単に投稿を削除できるだけでなく、投稿者本人を特定すれば、損害賠償請求等の法的措置も可能となります。

さらに、風評被害対策の実効性として、より早期に効果が表れることも弁護士に依頼するメリットといえるでしょう。例えば、自社内においてプラスの投稿の収集を行っても、あるいは、対策業者に依頼をしてサイトを新設しても、マイナスの噂を払拭するだけの効果が表れるには1年ほどかかることもあり、相応の時間を要します。しかし、投稿の削除を行うには、1か月～3か月ほどの期間しか要しません。そのため、即効性があるという点も大きなメリットといえます。

アレイナ横浜法律事務所では、風評被害対策に関するご相談を幅広く承っております。お困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
しかし、一度マイナスな噂によって風評被害を受けると、長期間が経過するほど情報が拡散され、被害も拡大してしまうおそれがありますから、風評被害でお悩みの方はお早目に弁護士までご相談いただくことをお勧めいたします。